『段取り八分 仕事二分』という言葉があります。
事前にきちんとした段取さえしておけば、仕事の8割方は完了している、という事です。
実際に取り掛かる前に具体的に進める手順を決めてあれば、それだけ仕事自体の質とスピードは上がります。
これをFXに置き換えて考えてみると・・。
- 段取り=シナリオ作成
- 仕事=実際に行うトレード
と言った具合になるかと思います。
FXに限らず何か事を起こす前に、計画を立てて準備をする。という行為は自然な流れですよね。
特にFXでは、無計画な当てずっぽうトレードを繰り返していては、いつか必ず身を滅ぼします。
具体的なシナリオを自分の中に持ち目的意識を持ってチャートを見る事が重要なんです。
FXでシナリオを考えるのは当たり前!
FX勉強会に入る前はシナリオを作るなんて事は全然やっていませんでした。
とにかく5分足ガン見の売り買いを繰り返していました。
まぁ結果は言うまでもないですね・・。
トレードスタイルによってシナリオの立て方は変わってくると思いますが、デイトレードであれば数時間先の事を考えてシナリオ立てをします。
丸々1日分のシナリオを考えるという事ではありません。
もちろんFXではシナリオを作った(段取りを組んだ)からと言って、絶対にトレード(仕事)をしなくてはいけない、なんて事はないです。
見送る事も仕事の一つです。
具体的なシナリオを持つ
現時点から今までの値動きの事実を基にして、数時間後に高確率で起こるであろう動きを”なんとなく”ではなく具体的に考えシナリオを作り込んで、シナリオを守るという事がポイントです。
自分で考えてシナリオを作る。という所にまず価値があります。
で、シナリオに値動きが合致すればトレードする!それまではひたすら待つ!合致しなければトレードしない。具体的なシナリオを持つ事で比較的冷静にチャートを見る事が出来ます。
自分の中での決め事を守る事が重要になってくる訳です。つまり、ルールを守る!というクセを付けるのもシナリオを立てる目的の一つになります。
実際に行ったトレードをシナリオの段階から振り返って見たいと思います。
2020年7月27日のトレード
まずは4時間足で全体の流れを把握します。
そして1時間足の直前の状況を見て売り買いどちらが有利か、もしくはしばらく様子見をするかの判断をします。
5分足でのトレードになるので主に1時間足で事実を基に根拠を探し考えます。
4時間足
- 全体で見ると方向感がイマイチ分からない
- どちらかと言えば上昇トレンドに見える
- 直前は上昇が強く下降のフィボ61.8付近
1時間足
- 1時間足は上昇トレンド。エリオットも5波まで数えられる
- 但し直前の目立つ上昇の起点(赤横線)をローソク実体で下抜けた
- エリオット4-5波の波に対しての押し目買い候補、フィボ61.8%まで”一気”に下げた
- 実際に61.8%から押し目買いが入ったが下降に対して勢いはないように見える
- という事は目先では売りの方が有利かもしれない
- 上昇の勢いが削がれたことが確認できれば売りたい
現時点では上昇に陰りが見え始めている。
しかし今はあくまで上昇トレンド。4波の安値辺りを下抜けるまでは上昇トレンドが終わったと認識されないかもしれないので、現在はその中にいるが事実を踏まえて直前の値動きを考えると売りが有利なのでは?というだけの話。
5分足
1時間上昇フィボ61.8%で実際に押し目買いが入った。
5分足で見ると波を付けながらの上昇。しかも5分足下降のフィボ61.8で止められている。上昇の勢いが強ければこのような動きにはなりにくい。
この時点でシナリオは崩れていないので5分足下降フィボ61.8%上抜け出来ずトレンドラインで抑えられたところで売り。30.0pips獲得。
FXのシナリオが完全否定された時は学びのチャンス!
毎回自分の立てたシナリオに相場が100%当てはまる事はまずありません。
シナリオとは逆方向に動いて行ってしまった。しかもその動きが後々見返すと正しい値動きだった!なんてことはよくあります。
でもそんな時は絶好の学びのチャンスであり、自分の勝ちパターンを増やせるタイミングかもしれません。
- 何を見落としていたのか
- どのように考えれば良かったのか
- 次に向けてどのような対策を取るか
シナリオに当てはまらなかった時こそ学びを得られる最大のチャンスです。
出来上がったチャートでどのような見方をすれば良かったのか。振り返り改善できます。
当てずっぽうの思い付きトレードばかりしていたらせっかく成長できるチャンスを自ら逃している事になります。
毎回シナリオを立てるという事は面倒かもしれませんが、それによってあらゆる面でプラスの効果が得られるのも事実です。
シナリオ立てに限らず、面倒だなぁと思う事を一つ一つ丁寧にやり込んでいく事が将来の自分への先行投資だと思っています。