例えばこの場面。
2020年2月後半から3月中旬までのポンド円はどう見ても圧倒的に下降が強い。
流れに乗ってトレードしていれば大きめの利益が出せる相場状況なので、戻したら売りを狙いたい所。
しかし意味のあるポイントから800pipsも反発上昇。しかも短期間で。
今チャートを見返せばこの急上昇の意味として、
「あくまで下降がメインだけど、これから強めの戻しがくるかも」
というアナウンスだったのかもしれません。
根っこからこの反発上昇に乗るのは相当な達人でなければムリだし狙う必要もないですが、800pipsの急上昇した事実を手掛かりにしてチャート分析を行えば色々と見えてくるものがある。
FXチャート分析に自分都合の予想を持ち込むと視野が狭くなる
冒頭の場面、実は自分自身いつまでも目線を切り替える事が出来ずに反発してもなお売りばかり狙っていました。値動きを見て考えながらチャート分析をするという事が出来ていなかったんです。
自分なりにチャート分析をしてシナリオを立てる時も、「これだけ勢いよく下降してきたんだからまだ下がるだろう」と急反発している事実を深く考えもせずに、すぐに下降の続きが来ると自分都合の予想をしていた。
基本のスタンスとして下げてるんだから売りを狙う。というのは間違いではないと思う。しかし”800pipsの反発上昇”となればちょっとした反発とはわけが違います。
しかも”意味あるポイントから短期間で”とキーワードが揃っている。
すぐに目線を切り替える必要はないにしても一旦売りは様子見しましょう。となるのが自然なチャート分析。
大きめの下降の後にはそれなりの戻しがあるのも当然でした。
ではどの辺りで目線を切り替える事が出来たのか振り返ってみます。
例の反発が勢いよく下降のFR38.2に到達して一旦抑えられた。
メインの下降の流れがまだ続いているのであれば意識されてるFR38.2からそのまま安値を試す動きになってもよさそうな場面。しかしV字で上昇してFR38.2を上抜けて行った。
この下げても良さそうな場面で下げずにV字で上に抜けていく動きを見たら、
「現在は売りを狙うよりも短期的に買いを狙った方が安全かもしれない」と考えられます。
FXチャート分析は直近の値動きを優先して考えれば具体的に予測できる
どの辺りで買えそうか1時間足でチャート分析してみると、
- 1時間足下向きの200MAをズバッと上抜けて直前の高値を少し超えた
- その戻しが1時間上昇FR38.2の上で浮いている(戻しが浅い)
- 時間を掛けても下げない事を確認できれば5分足でタイミングを計る
- 1時間足の前回下げた所(緑矢印)付近 までは狙えそう
メインの下降を意識しながら短期的には買い目線での戦略も立てて具体的に予測する事ができる。
日足や4時間足などの大きな流れ(メインの動き)を把握することはもちろん必要ですが、そこにばかり目が行ってしまうと直前の値動きをしっかり見て目先のチャート分析をするという事が出来なくなってしまう。
あくまで下降がメインだが、その中で今は反発(戻し)の動きをしている。しかもちょっとした反発とは様子が違う事実を見て考える必要があります。
つまり『直前の値動きを優先して考えてチャート分析をする』事が重要で、波の作られ方や勢いなどを細かく見ていると色々な事に気付けて具体的な予測をする事が出来る。
そしてなによりチャート分析が凄く楽しくなってくる。
楽しみながら勉強することってすごく大事だと思います。