この記事では「エリオット波動を使った相場の分析の仕方」を実際のFXトレードを例に挙げて解説します。
エリオット波動を理解して相場を分析することで、勝てるFXトレーダーに近づけます。
FXではエリオット波動の小難しい理論は必要ない
エリオット波動を使って相場を分析するにあたって、知っておかなければならないことは超簡単です。
- 【1波】突発的な値動きであることが多い。そのため、1波を狙って取ることは難しい。
- 【2波】1波の後に訪れるジグザグの値動き。上下に振られるので、ここでのトレードは避けたほうが無難。
- 【3波】エリオット波動の中で最も力強い値動き。一番美味しいところなので、FXトレードでは3波を狙いたい。
- 【4波】2波と同様にジグザグの値動きになりやすいので難しい。1波高値で止まることが多い。
- 【5波】エリオット波動最後の波。ここでのトレードも推奨されるが、3波を越えていくのか、それとも到達できずに終わるのかは分からないので大きくは狙わない方がよい。
- フィボナッチリトレースメント38.2以上の戻しを基準に、次の波へ移行したと判断する
これくらいです。
実際に相場を分析するにあたっては、上記のことを頭に入れておけば十分です。
【補足】エリオット波動が5波まで終わった後の値動き
上昇エリオット波動の5波まで終わったらレンジを挟んで上下どちらかに動くのか、それとも下降エリオットに移行するのか、それは誰にも分かりません。
エリオット波動はトレンドの値動きを現しているので、5波まで終了したということは、そのトレンドが終わったことを意味します。
つまりトレンドが転換するかもしれない局面ということなので、下手に何かをするのではなく今後どのような値動きになるのか観察することが大事です。
FXの相場分析で大事なのは、どのような値動きであるかを見ること
難しい理論であればあるほど、実際には全くその通りにいかない(機能しない)ことが多々あります。
大事なのは、どのような値動きで現在に至っているかということです。
このシンプルなエリオット波動の考え方は、そういう点で相場を大局的に把握する上で適しています。
よくあるエリオット波動の間違った使い方がこちら。
目先の値動きしか見えておらず、これでは大局的に相場を分析できているとは言えません。
この局面でエリオット波動を使うのであれば、このように数えられそうです。
大局的に相場を分析して現在の立ち位置を知ることは、FXで安定して勝つためには必須です。
この局面での具体的な相場分析とFXトレードを紹介
さらに先ほどの局面を拡大してみます。
4時間足は、直近は上昇の力が強いことが分かります。
エリオット波動では4波にあたると思われます。
さらに細かく見ると、
エリオット波動4波が1波高値ピッタリで止まっていることが分かります。
もしかすると、ここからエリオット波動の5波が始まるかもしれないという予測が立てられます。
ここで1時間足に戻ります。
1時間足では下降3波の力が強く、本当にここから上昇するの?と思えます。
しかし、下降起点の谷にフィボナッチエクスパンションを当てると261.8で止まっていることが分かります。
相場は一直線に動くことはなく、押し戻しを繰り返して進んでいきます。
それを踏まえると、ここからさらに下降するかもしれないが、一時的にここで戻すのではないか?という予測が立てられます。
最後に5分足を確認します。
5分足で見ると、より明確に反応していることが分かります。
何度も止められて下降していかないことを確かめてから買い。
直近の値動きからは逆張り、且つ1時間足ではエリオット4波でのトレードになるので、欲張らずに20pips程で利確しました。