
FXのチャートが動き出す所というのは当然、買ったり、売ったりするトレーダーが多くいるからチャートが上に下に動き出すわけです。多くのトレーダーが同じ方向に目線を向けた、という事になります。
単純になぜ多くのトレーダーが同じようなタイミングで同じ方向を向いたのか?気になる所です。
FXチャートの左側(事実)を踏まえてチャート右側を考える。
前提としてどのFXトレーダーも手法は違えど条件は同じです。未来を確実に当てられる人間は存在しません。
それでも相場が上下に動き出すという事は何かしらのヒントがチャート上にあるはずです。
未来を当てられる神インジケーターなんてものは存在しません。
手掛かりはチャートの左側にしかないからです。今までもこれからもそれは変わらないと思います。
今まで作られてきた、変える事の出来ないチャートの形、値動きを見て考え数時間先に高確率で起こるであろうチャートの右側を予測する事しかできないのです。
チャートが動き出す前の値動きから何か読み取れるものはないのかを考えてみます。
- 今現在の場所までどのように形作られてきたのか(流れを把握する)
- 直前の動きはどのような動きだったのか
- 売り買いどちらが有利なのか、もしくは暫く様子見なのか
さらにいつものツールを使ってもっと具体的に考えていきます。
- フィボナッチリトレースメント
- フィボナッチエクスパンション
- トレンドライン
- エリオット波動
今現在の位置がどこなのかを具体的に把握する事がまず重要です。
もし現在停滞しているなら、何が抵抗になっているかを上位足(4時間、1時間)で確認する必要があります。
その抵抗体でどのような動きになっていくのか下位足(5分足)での反応を確かめます。
5分足ガン見は視野が狭くなり危険ですが、5分足で何かしらのヒントを掴めるという事も事実です。なので目的意識を持って5分足の動きを見る必要があります。
5分足の役割はエントリータイミングを取る為だけではないと思います。
FXチャートが動き出す所を掴むには事実が多い方がいい。
2020年10月3週目の相場を例に説明します。
1時間足
- 直近は上昇が強かったがガクッと下げた
- フィボナッチエクスパンションの261.8%と4時間足下降フィボ50%が抵抗体になってる
- 直近上昇のフィボ38.2を通り越して一気に50%近くまで下げた
- しかしそこからの反発が下降フィボ61.8までこれまた一気に上げてきた
赤縦線部分の現在値付近で考えられるのは、エリオット波動のような形を作って、4波高値が1波の安値で止まってはいるが、4波とするなら勢いがある。
下降のフィボ61.8も上抜けている。
エリオット波動と見て考えるならば、5波狙いが今後の動きとして考えやすい。
しかし4波の勢いが強いのでちゃんと止まったかどうかを確認する必要があります。
5分足
- 直線的に上昇した割に5分足上昇フィボ38.2まで一気に戻しました
- フィボ38.2、2回目タッチから上昇しましたがエリオット波動的な波を描いて3波がFE161.8で止められ、前回高値は更新できず
- 5波もFE161.8で抑えられ3波越えられず
- トレンドラインも引けて3度目の正直、勢いのいい陰線が出た所でエントリー。フィボ61.8位狙えそうです
上位足で抵抗を確認して、抵抗付近での実際の細かい動きを下位足で確認する。時間が経ってチャートが作られていくほど事実が増えて根拠が重なってきます。
何度も同じ事を言うようですが、事実を確認してその都度考える力を身に付けていく事がFXで勝ち続ける為には必須スキルです。常に考えるクセを付ける。
FXは「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」が通用するような甘い世界ではなく、地道に諦めずに努力を積み上げてきた人が報われる世界だと思っています。